著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

薬学部志望の学生が激減… 薬剤師の魅力を高める対策が必要

公開日: 更新日:

 大学薬学部の定員がどんどん減っています。今年1月、医療創生大学は2026年度から6年制薬学部の新入生募集を停止すると発表しました。姫路独協大学も25年度から薬学部の募集を停止しています。

 募集停止とまではいかなくても、新潟薬科大学が名称変更とともに、薬学部の入学定員を30人削減するなど、薬学部の定員を縮小する動きが加速しています。特に私立大学では定員割れが常態化し、大学経営に大きな影響を及ぼしています。23年度、私立薬系大学60校のうち、定員充足率が90%未満の大学は27校にのぼり、うち7校は50%未満という厳しい状況です。

 この背景には、00年代以降の薬学部新設ラッシュによる供給過多と、少子化による18歳人口の減少があります。さらに、薬学部の6年制課程の負担が大きいことも影響しているとの意見もあります。学費の高額さや長期間の学習負担が敬遠される要因となり、選択肢から外れるケースも出ているのかもしれません。

 かつては安定した職業として人気を誇った薬剤師ですが、特に地方の私立大学では、地域偏在の問題も絡み定員減少が顕著です。これを受け、一部の大学では定員削減やカリキュラムの見直しなど、改革に取り組んでいます。

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