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荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

薬剤師は“お薬を渡しておしまい”ではない…学会に参加して感じた

公開日: 更新日:

 去る9月22、23の2日間、第57回日本薬剤師会学術大会が「彩」をメインテーマとして、さいたま市の大宮ソニックシティ、さいたまスーパーアリーナ、パレスホテル大宮で開催されました。「彩の国埼玉県で行われる、薬剤師の未来を彩る大会」という願いを込めているとのことでした。

 学会に参加すると、発表演題から「薬剤師のみなさんがいま何に力を入れているか?」を読み取ることができます。本年度は、介護施設における薬剤師の訪問など「在宅医療への薬剤師の関わり」や、本年1月に能登半島地震が発災したこともあり、「災害における薬剤師の活動」に関連した演題が多かった印象です。

 また、本年度は「薬剤師によるフォローアップ」についての演題が非常に多かったように感じました。患者さんに対する電話によるフォローアップをはじめ、さまざまなアプリを活用したフォローアップに関する発表が目立っていました。薬剤師は、“お薬を渡しておしまい”ではなく、定期的に患者さんのフォローアップを行うことが求められていると感じました。

 この他、学会では最新の機器なども展示されています。AIを活用して薬剤師の記録をうまくまとめたり、音声入力による記録作成など、さまざまなシステムがみられました。たとえば「分光分析を活用した散薬の成分鑑査システム」は、一度外から見てなんの粉薬かわからなくても、この機械を使うと判別できるというシステムです。

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