感覚器と心臓(3)「後発白内障」による視力低下は治療ですぐに改善できる
後発白内障が生じると、視力低下、目のかすみ、物がぼやけて見える、光をまぶしく感じるなどの症状が現れます。私の場合、眼内レンズを入れてから0.7くらいあった視力が、0.1まで低下しました。手術を受けた後、だいたいこれくらいのタイミングで後発白内障が起こる可能性があるということはわかっていたので、症状が出てすぐに治療を受け、問題なく視力は改善しました。
後発白内障の治療はレーザー治療が一般的です。濁ってしまった後嚢にレーザーを照射して穴を開け、眼内にある房水という液体部分に沈着物を散乱させて吸収を図ることで眼内に光が入るようになり、視機能を改善させます。治療自体は10分程度で終わり、点眼麻酔が切れれば再びきれいに見えるようになります。穴を開けた後嚢は細胞が増殖して濁ることもなくなるので、再発はほぼありません。
後発白内障が起こっても、軽度で視機能に問題ない場合は特に治療をする必要はありませんが、視力低下などの症状が出ているようなら、早い段階で適切な処置が必要です。前述したように有効な治療法がしっかり確立されているので、症状があれば逡巡することなく治療を受けることをおすすめします。