地球物理学者の島村英紀氏「火山・地震国の日本で原発は無謀」

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 日本全国で火山の噴火が頻発している。ここ1年ほどで、御嶽山、浅間山、口永良部島などが噴火し、警戒中の箱根山でも、先月末、ついに小規模噴火が起きた。いったい今、日本列島で何が起こっているのか。地震・火山研究の第一人者である地球物理学者の島村英紀氏に聞くと、「今が普通の状態」と、意外な答えが返ってきた。

――日本の火山が異常に活発化しているように見えます。何が起こっているのでしょうか。

 異常ではありません。むしろ、日本の火山も地震も普通に戻りつつある。今までが異常に噴火が少なくて、日本人は火山のことを忘れていただけです。だけど、忘れてはいけない。地震国、火山国に住んでいるということを、日本人は頭の隅っこにとどめておかないといけません。

――つまり、現在の状況が普通ということでしょうか。

 各地で噴火が起こっているのは通常の状況です。それよりも大きな「大噴火」がいつ起きてもおかしくありません。火山学者が言う「大噴火」とは、東京ドームで数えると約250杯分以上の噴出物があるものです。その大噴火は1914年の桜島、1929年の駒ケ岳を境になくなっています。それまでは100年の間に4~6回のペースで起こっていた。それがぱったりなくなっているのは非常に不思議で、普通はありえないことなんです。そうした噴火が21世紀中にあと4回くらい起きても決して驚かないというのが火山学者の間では通説となっています。

――普通に戻るきっかけは、やはり2011年3月の東日本大震災でしょうか。

 3.11だったと思います。あの大地震でプレートがずれて、地下にマグマができた。マグマは周りの岩より軽いものですから、岩の合間を上がってきて、火山の下にマグマだまりをつくる。そのマグマだまりの一番上がいっぱいになったり、揺すぶられると噴火するんです。

――不気味な動きを続けていた箱根山は、ついに6月30日、小規模噴火が起きました。

 箱根は昔、大変な噴火をした。3200年前に、山の上半分が吹っ飛ぶ噴火があって、その時に芦ノ湖や仙石原をつくった。火砕流は静岡県側まで到達しています。6万年前の大噴火では、50キロ離れた横浜まで火砕流が到達した記録がある。その時は人間は住んでいませんが、今起これば大変なことになる。そうした噴火の事実があり、同じことが今後は起こらないとは言えないんです。

――箱根山から約25キロしか離れていない富士山の動向も気になります。

 富士山は1707年の宝永噴火を最後に噴火していませんが、宝永噴火の時は首都圏に10~30センチの火山灰が積もった。今だったら大事件です。経済も電気もみんな止まります。交通機関では数ミリの火山灰で道路の破線が消えて、滑走路も消えるといいます。ミリの単位で影響が出るところに、火山灰が数センチも積もったらどうなるのでしょうか。しかも、火山灰は雪と違って時間とともに消えることがありませんから、大変なことになると思います。

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