中小企業に恩恵なし 「マイナス金利」に潜む大量倒産危機
今月16日から日本銀行のマイナス金利政策が実施される。黒田総裁は会見で「金融機関に大きな影響が出るとは思っていない」と強調したが、だまされちゃいけない。金融機関はもちろん、他の企業のサラリーマンにとって、影響は大だ。
■銀行の融資基準は変わらない
日銀が導入を決めたのは、金融機関が利用している当座預金の一部について、マイナス0.1%の金利を適用するというもの。金融機関からすれば、カネを預けるときに手数料を払う形になる。で、「そんなんアホらし」となれば、当座預金の残高は減り、民間企業への貸し出しに回って、経済が上向くという皮算用。狙い通りになるのなら、サラリーマンも大歓迎だ。
だが、そんな好循環を思い描いているのは、黒田総裁だけかもしれない。経済評論家の斎藤満氏はこう言う。