人生100年時代の混沌 「定年延長」は問題の解決にならない
人生100年時代といわれてゾッとする人が多いのは、65歳以降が混沌として見えないからだろうね。僕みたいな作曲家だと、気力が続く限り働ける(かといって仕事が来るわけじゃない)けど、定年が決められているサラリーマンの方は違う。今だったら、65歳になれば有無を言わさず辞めさせられる。かといって、年金だけで暮らすのは楽じゃない。どうするんだってことになるよね。
なにしろ定年後の人生は30年以上もあるんだ。会社に勤めていたのと同じぐらいの年数になるという人もいるだろう。そんな長い間、何もしなければボケるだけだよ。働けるうちは働いた方がいい。
ただし、定年の延長は問題の解決にはならないだろう。それまでバリバリにやってきた人が、年齢を理由に後輩から指図される立場になればプライドが傷つくし、モチベーションも保てない。子会社への出向というのも考えモノだ。後輩にペコペコと頭を下げて仕事をするのも面白くないだろう。