東北沖M7“90%”と南海トラフM8~9“80%” どちらが危ない?

公開日: 更新日:

 こんなに確率が高いのか――。驚いた人が多かったのではないか。

 26日に政府の地震調査研究推進本部が発表した新たな地震確率。青森県東方沖から房総沖にかけての「日本海溝」沿いでの地震についてのものだが、岩手や宮城などの東北沖で今後30年以内のマグニチュード7(M7)級の発生率が「90%」だというのである。

 ただでさえ、M8~9の南海トラフ地震の今後30年以内の発生率が「70~80%」ということで警戒感が強まっている。これに東北沖、房総沖もということになると、太平洋岸はほとんど全て「高地震リスク地帯」ということになるが、今回の日本海溝と南海トラフでは、どちらが危ないのか? 立命館大学環太平洋文明研究センター教授の高橋学氏(災害リスクマネジメント)はこう言う。

「東北沖で今回、急激に確率が上がりましたが、地震発生に対する見解が変わったわけではありません。宮城沖では、平均37年周期でM7級が繰り返し起きています。2011年の東日本大震災から計算しても『30年以内のM7』というのは周期の枠内に入っていますから、実は驚くような話ではないのです。それに、東日本大震災の津波で被害を受けた地域には家を建てないようにしていますから、同規模の地震でも被害が小さく済む可能性が高いですしね」

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋