鹿児島・奄美大島の“パワスポ”亜熱帯原生林でストレス発散

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 梅雨入り前の初夏の奄美大島は半袖、短パンで十分の暑さ。野生動物や希少植物、濁りのない青い海と手つかずの自然が魅力だ。

  ◇  ◇  ◇

「イノシシやハブ、アマミノクロウサギも生息しています。クロウサギは行動半径300~500メートルくらいの中で動いているんですよ」

 こう言うのは、奄美SUNMOONアドベンチャーズの井村純平さん。東京からの移住組で、奄美群島認定エコツアーガイドとして島の魅力を伝えている。

 井村さんに同行してもらい、天然の亜熱帯広葉樹林が残る金作原の散策に出かけた。奄美の固有種を守るため、認定ガイドの同行がルール。濃紺と赤褐色が特徴の鳥、ルリカケスも奄美大島、加計呂麻島の固有種だ。歩いているそばでギャーギャーと騒がしく鳴いていた。

 頭上の太陽を遮る巨大なシダ植物の「ヒカゲヘゴ」は、1億年前から生息し、生きた化石ともいわれる。奄美大島以南に自生する「オキナワウラジロガシ(ブナ科)」も迫力があった。樹齢150年以上で高さが約22メートル、直径約1メートルの巨木は板根が発達していて、圧倒される。生命力が高まる“パワースポット”としても人気があるそうだ。

 そのほか、籠目模様が入っている「籠目蘭」と「青の熊竹蘭」といった珍しい品種の蘭も見ることができる。周辺には滝のスポットもあり、トレッキングツアーも充実している。

 都会での暮らしにストレスを感じている人は、ゆっくり流れる時間の中で大いにリラックスできるだろう。

 奄美市住用町の役勝川と住用川の河口域には熱帯・亜熱帯地域の湿地帯に生息するマングローブの原生林があり、カヌー体験ができる。満潮時にはカヌーでマングローブのトンネルの中に入ることも可能だ。

「マングローブを形成する8割が『メヒルギ』と『オヒルギ』です。アーチは自然と形成したものです」(井村さん)

 枝を避けながらパドルを操作するのはコツがいるが、ハマると楽しい。目を凝らすと砂地に極小のカニがいたり、水面から魚が泳ぐのも見られる。

 各ツアー会社によって、金作原とカヌーのセットなどプランはさまざま。原生林の最寄りにある「マングローブ茶屋」の場合、大人1700円(約90分、ガイド付き)となっている。

アマミノクロウサギと出合うナイトツアー

 奄美大島では、複数の旅行会社がナイトツアーを開催していて、夜行性のアマミノクロウサギを間近で見ることができる。

 亜熱帯の森を車でドライブしながら、専門ガイドが解説するスタイル。車内からライトで暗闇を照らしながらクロウサギを探す。この日は、約1時間で4匹を発見。人を恐れないのか、車が止まっていても逃げる様子はないので、撮影もできる。本格的なカメラを準備し、参加する人も少なくないという。一匹も見つからなかったり、走り去るところしか見られなかったりすることも多々あるそうだ。残念(?)ながらハブには遭遇できなかったが、雨が降った後など湿気の多い日に出合うことができるという。

 鹿児島空港から1時間、成田空港からはLCC直行便も出ている。アクセスは意外といい。

 奄美大島では400年前からサトウキビの栽培が行われている。純黒砂糖と米麹を原料にした蒸留酒の「奄美黒糖焼酎」は糖分ゼロで、島ラッキョウとの相性もいい。悪酔いしないので、翌朝もスッキリだ。

(取材・文=小野真依子/日刊ゲンダイ)

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