夫婦で「お金の話を避ける」と財産が貯まらない理由とは?
このときちょっとした口論になったそうだ。将来、子供が生まれ、家を買い、教育資金を貯め、共に老後を迎える。それが夫婦の共通認識だと思っていたが、そうではなかったからだ。秋本家の家計を“見える化”しておかなかったことは痛恨の極みだったという。
では、貯まる夫婦になるには、どんな点に気を付ければいいのか。大事なことは次の2つだ。
まず、夫と妻の「収入・支出・貯蓄額」を互いに明らかにすること。このとき共通の貯蓄口座をつくると便利だ。家計と資産を把握することで、次のステップである“貯め方”が見えてくる。
貯め方を見えるようにするには、ライフプランの共有が重要だ。「何のために・いつ・いくら」お金が必要かを決める。ライフプランを共有すれば、おのずと貯蓄の目標額が決まる。あとは半年に1回程度、例えば、ボーナス時期にお金の話をすればよい。
共働きでなくても、定期的に、夫婦がお金や貯蓄の話をすることは極めて重要だ。増える貯蓄は、夫婦が協力し合って初めて実現する。このことを肝に銘じて、さっそく夫婦でお金に向き合う話し合いを持とう。
(経済ジャーナリスト・山下知志)