ヤクザがやっている「他人の風下に立たない」心理術の極意
山口組の分裂抗争が激化している。ヤクザ同士は直接的な実力行使もさることながら、互いのメンツを守るため心理術という目に見えない部分での綱引きも激しい。もっとも、この心理術に関してはビジネスの現場でも参考になるかもしれない。「ヤクザ式 図太く生きる心理術」の著者・向谷匡史氏に聞いた――。
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白い背広にいかり肩。最近はこれほど露骨なヤクザは減ってきているが、我々はイカつい男が歩いてくれば思わず目を伏せるし、反対に相手が優男と見れば、途端に横柄な態度に出たりする。
ヤクザは、そんな一般心理を熟知している。ヤクザだから派手な服装をしているのではなく、シノギを得るため派手な服装を見た一般市民に「ヤクザに違いない。何をするかわからない」と勝手に思い込ませるための演出のひとつだ。