新型コロナ対策は当然だが「桜」の疑惑追及も緩めるな
新型コロナウイルスに暮らしが脅かされている。オフィス街や繁華街は活気を失い、学校も機能停止。スーパーではマスクや紙製品の買い占め、品不足の問題が深刻化している。景気は急激に落ち込むだろう。恐慌を懸念する声も聞かれる。安倍さんたちが必死になって下支えしてきた日本株も失速、日経平均の2万円大台割れは時間の問題だ。
ただ、大変な事態に直面しているからといって、別の重大な問題を見逃していいわけがない。安倍さんが「桜を見る会」を私物化し、支持者の接待に利用した疑惑だ。反社会的勢力も招待し、それがばれそうになると証拠の名簿を処分した疑いもある。前夜に都内のホテルで会費5000円のパーティーを開きながら政治資金収支報告書に記載していないことも法律を軽んじた行為である。
野党が今、国会でこの問題を追及すると、「もっと大事なことがあるだろう」「今は国難なのに何をやっているのか」と文句を言う人たちがいるが、大事なことを審議できないようにしている張本人は安倍さんだ。名簿や伝票など証拠となる資料を提出すればとっくに終わっている話である。それを拒むから長引いているのだ。今ここで新型コロナ対策を理由に真相解明の手を緩めればモリカケと同じ。うやむやで終わってしまう。そうなれば、また安倍さんは好き勝手なことを始めるだろう。