シニア世代4人に1人が「コロナうつ」…外出減り体の衰退も
新型コロナ禍の外出自粛などで、シニア世代の約7割が「社会との関わりが減った」と感じ、4人に1人が体の衰弱やうつ状態に陥っていることが分かった。
電動シニアカーなどを販売する「WHILL」(東京都品川区)が8月上旬、65歳以上の男女600人にインターネットでアンケート調査したところ、昨年8月は60・4%がほぼ毎日外出していたが、今年4~5月の緊急事態宣言中は36・6%に激減。宣言解除後の今年8月時点でも39・3%にとどまった。逆にほとんど外出しないと答えた人は5倍に増加。66・2%がコロナ前より「外出頻度や社会との関わりが減った」と回答した。
外出目的のうち「観劇や映画」をやめた人が最も多く、マイナス86・7%。友人付き合いや町内会活動なども軒並み大幅な減少となった。
外出機会を減らした人の35・1%が「身体の衰え」を訴え、「楽しいと感じることが減った」とした人も34・9%いた。
調査を分析した東京都立大の藺牟田洋美准教授は「気力や体力の低下で、より外出が難しくなる悪循環に注意すべきだ」と警告している。