韓国で薄れる儒教精神と男尊女卑 男女平等でも日本を抜く
韓国では旧正月の連休が始まった。例年であれば実家で親族に挨拶し、祭祀(チェサ)という伝統的な儀式が行われる。だが、今はコロナ禍。旧正月の連休中も「特別防疫期間」とされ、5人以上の私的な集まりは禁止されている。いくら法事といえども例外ではない。
儒教社会の韓国では両親や目上の人を敬うのが当たり前で、決して逆らってはいけない。電車やバスでは高齢者が前に立てば席を譲るのは当然のこと。その習慣は日本よりも厳格で、混雑している電車内でも若者が優先席に座る姿は目にしたことがない。もしいたとすれば、韓国人ではなく外国人観光客だ。
ところが、ここ10年ほどはそういった光景に変化が見られる。スマホの普及で、電車内で座る若者の多くが下を向いているのだ。目の前に高齢者が立っても顔を上げることはない。中には儒教精神を鬱陶しく感じている若者も少なくないという。優先席に座ることはなくとも、それ以外の席ではスマホをのぞき込むことで、目の前に高齢者が立とうと気づかぬふりができるのだ。