庄司博彦さん<1>営業とフォトジャーナリストの二足の草鞋

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76歳・日大卒

 終戦後の食料不足の時代、静岡県沼津市の酒屋に生まれ育った庄司さんは映画や写真が大好きだった。

「酒屋を営む傍ら農地を貸していたので、蔵の中は年貢米や野菜でいっぱいでした。それを目当てに都会から商人が集まってきた。その中のひとりの商人がドイツ製のカメラで僕を写してくれたのです。『僕もおじさんと同じドイツ製のカメラが欲しい』と祖父にねだると『運動でも勉強でもトップになったら買ってやる』と言われたので、カメラ欲しさに頑張り、小学4年の時、全国一斉学力テストでは学年で一番になりました。その賞状を見せると、約束通り祖父はカメラを注文してくれました」

 ところが届いたのは国産のカメラだった。

「祖父は写真屋の店主に激怒しました。『孫はドイツ製のカメラが欲しくて3年間頑張ってきた。中途半端なものを与えたら、いくら努力してもこんなものかと思ってしまう。早く頼んだカメラを持ってこい』と。そのひと言が僕の心に突き刺さりました。祖父の哲学は『上質なものを長く大切に使う』だったので、今でもその教えを守っています。その日から被写体は、祖父と石原裕次郎さん。店の前に映画の立て看板を設置していたので、劇場には顔がきいて、いつも最前列でスクリーンの裕ちゃんをカメラで写していました」

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