加熱する中台「総額57億円のパイナップル」バトルに懐疑論
台湾産パイナップルの輸入が止まらない。既に3500トンの注文が確定と記録を更新、5000トンの大台も突破しそうだ。
きっかけは中国が1日に打ち出した台湾産パイナップルの禁輸だ。中国税関総署は台湾の収穫期を前に、昨年の輸入分から有害昆虫が発見されたためと説明している。台湾民進党・蔡英文政権は政治的圧力だと猛反発、総統・蔡英文は先月28日に南部・高雄の農場を訪れ「政府は絶対に農民を守る」と激励。「台湾産パイナップルをより多くの国に輸出しよう」と訴えた。
台湾の年間生産高は43万~45万トンで輸出向けは5万トン前後。9割以上が中国向けで輸出額は15億台湾ドル(約57億円)前後だ。生産者の多くは民進党の金城湯池、南部に集中している。これに日本の台湾偏愛主義者が呼応。「中国に虐められる台湾を救え!」「台湾産パイナップルを買おう!」とネット上には“愛台湾”エールが飛び交っている。