石塚集
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石塚集

医学系編集プロダクション経営。医学ライター。東洋美術学校Webグラフィックデザイン/ユーザーエクスペリエンス(UX)講師。株式会社eumoでUIUX/PRを担当。新宿・ゴールデン街の入り口付近の店でバーテンダーもしている。

歌好きmixiがきっかけで「カラオケアプリ」立ち上げに参画

公開日: 更新日:

石川友和(44歳)本業=上場企業で教育関連の企画

 今回紹介したいのは、根強い人気を誇るカラオケのコミュニティー(「歌が上手い人にグッとくる会」、以下グッ会)を運営し成功している石川友和さん。まずはグッ会の特徴から聞いた。

「グッ会は2006年、私が29歳の時にミクシィのコミュニティーとしてスタートしました。コロナ禍になる前までは、カラオケボックスをフロアごと貸し切り、事前のアンケートでノンジャンル部屋、ロック部屋、バラード部屋(ミスチル、L‘Arc~en~Ciel、EXILE部屋)などをつくり、同じ趣味の人が楽しめるイベントを開催していました。コミュニティーの規模は3万人ほどでしたね」

 イベント時には、受付でアンケートが配られ、歌のどこに「グッ」ときたのかを教え合う仕組みもつくり、上達したい人のニーズをつかんだ。さらにボーカルレッスンの講座も開設した。

「イベントを重ねると、もっとうまくなりたい、カラオケで高得点を取りたいという要望を聞くことが増えました。そこで、1000円程度から、レベル別、テーマ別などに分けて、ボイストレーナーのレッスンを受けられるようにしました。レッスン料を数百万円もとるような悪質な事務所から逃れて、グッ会で歌を上達させた人もいます。さらに、参加者の歌唱の様子を動画に撮ってYouTubeに投稿するようにしたら、世界中でけっこうバズりまして、一時期はチャンネル登録者数20万人、累計で1億回再生までいきました。YouTube配信で会社員の収入を超えるほどの月もありました」

テレビ出演が刺激に

 グッ会のYouTubeコンテンツに目をつけたのはテレビ局。モノマネやカラオケ採点番組に、グッ会は何人も出演者を輩出した。

「グッ会の中にはメディア出演を希望するメンバーも多くいて、テレビ出演はかなり刺激になっています。その後は、コロナ禍でカラオケに行くのが難しい状況になり、家でカラオケをどうにか楽しめないかと悶々としていたところ、グッ会の最初のご縁であるミクシィさんから無料カラオケアプリ『KARASTA(カラスタ)』の立ち上げに力を貸して欲しいと声がかかりました。カラスタは、スマホだけでかんたんにカラオケを歌え、パフォーマンスを録画・投稿できる仕組みです。グッ会では歌ウマさんの配信者をサポートする事務所(会社)を立ち上げることになりました」

 カラスタの配信者の中には月に300万円ほどの投げ銭をもらう人もいる。配信系の投げ銭アプリはたくさんあるが、カラスタではグッ会の事務所に所属すると、投げ銭の配信者への分配率が他のアプリより高く設定される。配信者には魅力的だ。カラオケ配信アプリはかなり独特の世界。プライベート感が強く、コアなファンがつきやすい。スナックなどのニーズがカラオケアプリに移っている可能性もある。5Gが整ってきたら、さらに価値が高まるのではないか。最後にグッ会を立ち上げたきっかけを聞いた。

「歌で頑張っている人を応援していたらいつの間にか収入につながり、会社になりました。しかし、歌で頑張っている人を応援するきっかけは過去の失恋なんです。当時、お付き合いしていた女性に振られ音信不通に。ただひとつの手がかりが『歌がうまいこと』でした。だったら『歌が上手い人にグッとくる会』と名付けたカラオケコミュニティーをつくったら、また会えるかもしれないという思いでつくりました。結局会えませんでしたが(笑い)」

 なんと、現在の奥さまと出会うきっかけになったのもグッ会だそうだ(笑い)。歌や音楽はメディアを変えながらも人をつなげる本質的な魅力を持っていることが分かる。 

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