井上理津子
著者のコラム一覧
井上理津子ノンフィクションライター

1955年、奈良県生まれ。「さいごの色街 飛田」「葬送の仕事師たち」といった性や死がテーマのノンフィクションのほか、日刊ゲンダイ連載から「すごい古書店 変な図書館」も。近著に「絶滅危惧個人商店」「師弟百景」。

<8>「リモート参列」じわり…訃報も香典もオンラインで完結

公開日: 更新日:

「県境をまたぐ移動の自粛」が呼びかけられる中、じわじわと広まってきているのがリモート参列だ。

「去年の4月、お父さまの葬儀に参加できなかったアメリカ在住の方に、葬儀の様子をフェースタイム(iPhoneのビデオ通話アプリ)で映し、お送りしたのがきっかけです」と公益社広報の土井佐季さん。同社では昨年7月からWi-Fi機器や三脚などを用意。遺族がスマホやタブレットで葬儀の様子を撮影して配信。参列を断念した人たちが、居ながらにして“参列”できる仕組みが整った。

「たまのや」(福島市)は専用カメラを用意し、パソコンにつないでユーチューブ発信する。「先日もオーストラリアのご親族が画面を通して“参列”されていました」と営業1課の杉原健さん。広がりに地方差はない。

 葬儀の「オンライン化」はさらに進み、「tsunagoo(つなぐ)」という訃報・香典サービスを導入する葬儀社が全国に500社以上ある。遺影を年間約36万件手がける「アスカネット」(広島市)が開発した。遺族が葬儀社と打ち合わせると、訃報がたちまち文書化され、メールやLINEで送付可能に。訃報を受け取った人はスマホ上で弔電や供花、供物をカードで決済し、葬儀会場に送ることができる。参列する場合は、名前の事前登録により生成されるQRコードを受付でかざせば記帳が省ける。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のライフ記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    巨人は若手、中堅こぞってウハウハ更改 2年連続4位惨敗でも球団大盤振る舞いのナゼ

    巨人は若手、中堅こぞってウハウハ更改 2年連続4位惨敗でも球団大盤振る舞いのナゼ

  2. 2
    深田恭子が結婚目前まさかの「浮気破局」…元カレ会社の株式が“手切れ金”になりそうな皮肉

    深田恭子が結婚目前まさかの「浮気破局」…元カレ会社の株式が“手切れ金”になりそうな皮肉

  3. 3
    作家の林真理子氏がそれでも日大トップにしがみつくナゼ…理事長職は「おいしい仕事」?

    作家の林真理子氏がそれでも日大トップにしがみつくナゼ…理事長職は「おいしい仕事」?

  4. 4
    山本由伸メジャー移籍先は「3球団に絞られた」と米メディア、年俸総額は2億ドル超え確実

    山本由伸メジャー移籍先は「3球団に絞られた」と米メディア、年俸総額は2億ドル超え確実

  5. 5
    巨人・坂本勇人が年俸6億円“大甘”現状維持の崖っぷち…三塁レギュラー確約が意味するもの

    巨人・坂本勇人が年俸6億円“大甘”現状維持の崖っぷち…三塁レギュラー確約が意味するもの

  1. 6
    広末涼子“不倫ラブレター”の「きもちくしてくれて」がヤリ玉に…《一応早稲田だよな?》

    広末涼子“不倫ラブレター”の「きもちくしてくれて」がヤリ玉に…《一応早稲田だよな?》

  2. 7
    ヤンキースからラブコールの山本由伸 カネ以外に求める「付帯条件」が分かった!

    ヤンキースからラブコールの山本由伸 カネ以外に求める「付帯条件」が分かった!

  3. 8
    A.B.C-Z塚田僚一は元セクシー女優と両親公認の仲…ジャニーズとAV業界は“ズブズブ”の関係

    A.B.C-Z塚田僚一は元セクシー女優と両親公認の仲…ジャニーズとAV業界は“ズブズブ”の関係

  4. 9
    不倫再び上原多香子につける薬なし…初婚夫は死を選び、再婚夫を裏切り子連れで相手男性の元へ

    不倫再び上原多香子につける薬なし…初婚夫は死を選び、再婚夫を裏切り子連れで相手男性の元へ

  5. 10
    大谷翔平の移籍先最終候補は5球団…そして金満球団(メッツ、Rソックス、レンジャーズ)が消えた理由

    大谷翔平の移籍先最終候補は5球団…そして金満球団(メッツ、Rソックス、レンジャーズ)が消えた理由