「好き×隙(すき)」で自由自在に副業!刺激を受けてDJ、キャンプ場の経営、漫画家などに
小島健太さん(38歳、本業=会社経営・マーケティング新規事業開発/副業=DJ、キャンプ場、漫画家)
小島健太さんは音楽イベントの主催、DJ、キャンプ場の経営、漫画家と多種多様な副業を経験。好きなことを次々に副業にしてしまう人物だ。
「高校卒業後、マラドーナに憧れ、アルゼンチンのヒムナシア・ラ・プラタ(マラドーナが生前最後に監督をやっていたクラブとしても有名)にサッカー留学。帰国後はJ2への内定が決まっていましたが、アルゼンチンでの刺激が強く、なにか物足りなさを感じ、キャリアについて考え直したんです。大手法律事務所で勤務しながら副業でフットサルコーチを始めました。その縁で、あるサッカーの試合に誘われたとき、俳優さん、ダンサーさん、メークさんなどの、いわゆる“業界人”の方々と知り合うことになったんです」
小島さんはヘアメークアシスタントや美容師としてそれぞれ1年働き、2010年の26歳の時、都内にネイルサロン・ネイリスト養成スクールを起業して役員になる。新宿、渋谷、池袋、銀座とオフィスで働く方をターゲットにサロンを展開した。
「技術工程を完全マニュアル化して“時短サロン”の仕組みの設計とLINEを活用した集客を行って、3年で年商は数億円規模になりました」
この頃、小島さんが始めた副業は音楽イベントとDJ。
「ジャンルはいわゆるEDM(Electronic Dance Music)で、23歳から数年間イベントのオーガナイズとDJをしていました。渋谷WOMBを拠点にイベントを開催したり他のイベントにDJとして呼ばれることもありました。イベントの収入は1万円から3万円。大きなイベントでは300人から400人集まり数十万の収入を超えることもありました。DJとしてミュージックステーションに平井堅さんのバックミュージシャンとして出演したこともあります」
キャリア教育の分野に興味を持った
30代の小島さんは、SNSマーケティングと店舗のオペレーションづくりの経験を生かして、美容サロン系のコンサルタントを本業にした。
「気づくと副業をしていることが多くキャリア教育の分野に興味を持ったんです。高校時代からの同級生と“しごと”や“生き方”を知るためのキャリア教育支援活動(しごとポケット)をはじめました。寿司店の大将、移動式の古着店、木工作家、ビールメーカーの代表など、さまざまなゲストをお呼びして、現在の仕事内容や、現在に至るまでの経緯やこれからのことについて聞くPodcast(インターネットラジオ)も配信しています」
小島さんはラジオのゲストらに刺激を受け、サウナが好きになったり、自然を主体にイベントを企画したいと考えるようにもなる。
「以前から関わりのあったキャンプ場オーナーと一緒に、キャンプとサウナという体験をつくりたいと意気投合し、22年4月にキャンプ×サウナ×ワーケーションを複合した施設、TAKIVILLAGE-LEPO(タキビレッジ レポ)を千葉県いすみ市につくりました。この4月のオープンです。このプロジェクトには企画や運営のサポートとして参加しています」
仮説をたてて検証を繰り返す
副業するコツを聞いた。
「幼少期からポジショニングを見極めるのが得意だったと思います。まずは自分が入れる隙間を見つけ入り込む。入り込んだ先を最大化する。マーケティングで言うと3C(市場、競合、自社)分析。意識せずとも仮説をたてて検証を繰り返しているんです。これが副業のコツですかね」
副業のコツは、「好き」と「隙」の掛け算だった。小島さんはWEBTOON(縦型スクロールのデジタルコミック)作家。すでにコンテストに応募しはじめているそうだ。作品を読める日は近いのだろう。