【酸辣湯麺(サンラータンメン)】発酵し過ぎたキムチが大活躍
ありがたいことに、近所に料理好きの幼なじみが住んでおり、何かというとおいしい料理を届けてくれる。
今、彼女がハマっているのがキムチ作り。アミの塩漬けだとか唐辛子の量だとか、入れるものの微調整で味が変わるらしく、「食べてみて」と1週間に1回くらい新作キムチを届けにくる。申し訳ないが、私にはその微妙な味の違いが分からない。どれも大変おいしい。おいしいのだが、漬物なのでバクバク食べるものでもなく、だんだん消費が追いつかなくなってきた。冷蔵庫のなかで発酵が進んで、酸っぱくなってしまったものもある。幼なじみの力作をどうにかおいしく最後まで食べたいと考えついたのが、酸辣湯。酸っぱくて辛い中華料理のスープだ。普通はお酢やラー油で味を作るのだが、発酵の進んだキムチはそれだけで酸っぱ辛い。これを鶏ガラスープのもとでちょっと煮込んで、溶き卵を入れれば酸辣湯になるのでは、と思いつきやってみたところ大成功。手軽だし、食材は無駄にならないし、我ながらいいことを考えた。これをラーメンのスープにした酸辣湯麺を最近よくお昼ごはんに食べる。
リモート勤務になって、自分で昼ごはんを作らなくてはならないのが少々めんどくさかったが、これは作るのに10分もかからない。キムチはニオイが気になるものの、オンライン会議だから気にする必要もないし、なんだかおなかの調子もいいし。すっかりハマった。ただ、よく作りすぎて、キムチが酸っぱくなるヒマがなくなってきた。酸っぱくなってもらわなきゃ困るのだ。幼なじみに今度はもうちょっと多めに持ってきてもらおう。
(鶴岡思帆)
【材料】(2人分)
・酸っぱくなったキムチ…約150グラム
・溶き卵…1個分
・鶏ガラスープのもと…大さじ2
・水…700㏄
・牛肉…100グラム(好みで)
・豆腐…適量
・長ネギ…10センチくらい
・塩…小さじ3分の1
・中華麺…2袋
・ごま油…大さじ2
【作り方】
(1)ネギをみじん切りにする。
(2)鍋にごま油大さじ1を入れて熱し、肉を炒めてから水を入れて沸騰させる。アクを取る。
(3)鶏ガラスープのもと、キムチ、豆腐を入れ、溶き卵を回し入れてやや固まったら火を止め、味をみて必要なら塩を入れる。
(4)別の鍋で中華麺を茹で、茹で上がったらどんぶりによそり、③を注ぎネギ、ごま油大さじ1をかけて完成。肉がなくてもおいしい。