AIが分析「コロナにかからない人が食べているもの」発症リスクの高い食品もチェック
オミクロン株BA.5を主とする新型コロナウイルス感染症の第7波が急速に広まっている。政府は従来通りの手洗いやマスク、ワクチン接種を奨励しているが、そもそもコロナ対策が全世代共通でいいのだろうか? デルタ株の致死率は0.15%だったが、65歳以上は急激にハネ上がる。年齢によって致死率が違うのだから、感染対策も年齢によって変えていくべきだろう。
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コロナにかかったらどれくらいの割合で死んでしまうのだろうか?
厚労省によると、今年6月14日時点の致死率は0.4%。1000人の陽性者のうち4人が亡くなったことになる。もう少し詳しいデータがないか探してみると、新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードに提出された昨年7月分の致死率(第5波=デルタ株)があった。ワクチン接種や医療体制の拡充もあって致死率は0.15%に低下。とくに陽性者の約半分を占めた20代以下の若者の致死率は0.002%(10万人に2人)で、18歳以下に限れば0%だった。極論すると、若い世代にとってコロナはもう脅威とは呼べない。
■高齢者の感染対策は若者とは全く違う
しかし、これをもって「季節性インフルエンザと同等」と考えるのは、まったくもって早計だ。70代の人の致死率は1.65%で、コロナにかかると61人に1人が亡くなってしまう。これが80代なら22人に1人、90代は18人に1人とさらに確率が上がる。念のために補足しておくが、この致死率は入院など症状があった人に対する割合ではなく、たとえ無症状でもかかった人(陽性者)に対する割合。BA.5の毒性が変わらないのなら、高齢者にとってコロナは今もかなり危険なウイルスであることがわかってもらえるだろう。少なくともこの年代を考慮すれば、「ウィズコロナ」などと軽々しく言っている場合ではない。
そんな中、AI(人工知能)が延べ1万5000食品データを分析した「新型コロナ 発症した人 しなかった人」(幻冬舎)という本が注目を集めている。AIが1万人分のヘルスケアのデータと、さらに世界中の新型コロナに関する論文を読み込み、〈コロナにかからなかった人は何を食べているのか〉という傾向を導き出したもの。
その著者でシグナルトーク代表の栢孝文氏がこう説明する。
「男女1500人を対象に、PCR検査でコロナ陽性になった人がよく食べているものをAIが分析したところ、例えばブドウ糖を多く取っている人は、取っていない人に比べて6.8倍も発症リスクが高いという結果が出ました。もっとも、AIが導き出しているのはコロナ発症(陽性)との“相関関係”であり、ある原材料をたくさん取っている人のリスクが高いと出ても、その原材料が実際にコロナにかかるリスクを高めているかどうかまではわかりません」