特殊詐欺が奪うのはお金だけじゃない 高齢被害者がその後の人生で失う「3つの大事なもの」
「ルフィ」を名乗る広域強盗、特殊詐欺グループが関与した詐欺事件は約2300件、被害総額は60億円以上に上るとみられている。警察庁が発表した2022年の特殊詐欺の認知件数は1万7520件で、被害額は361.4億円と、前年に比べ件数および被害額が増加。中でも高齢者(65歳以上)の被害件数は1万5065件で、法人被害を除いた高齢者の割合は、全体の86.6%を占める。
特殊詐欺グループは高齢者が抱える「金」「健康」「孤独」といった不安をあおり、親切にして信用させ、財産を奪う。老後の生活のための蓄えを一瞬にして奪われた高齢者の残りの人生は、不憫としか言いようがない。
「特殊詐欺がいかに卑劣な犯罪か。高齢者から大事なものを3つ奪います。『なぶり殺し』といってもいい」と、高齢被害者の実態に詳しい捜査関係者がこう言う。
「老後のために何年もかけて蓄えた大切なお金を取られます。しかも『かぶせ』といって同じ被害者を何度もダマし、根こそぎ奪っていく。2つ目の大事なものは何かというと、家族です。家族は『何で相談してくれなかったの』と高齢の被害者を叱責し、お金のないお年寄りの元から離れていきます。