精神科医考案! 合格率45.5%のウイスキー検定にたった5日で合格した「アンキパン勉強法」

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「記憶力がないから成績が上がらない」「記憶力がないから仕事でもミスをする」……。

 こんなふうに、もともとの記憶力や暗記力が悪いから、勉強や仕事で思うような成果を出せないと悩んでいる人は多いと思います。しかし実は、もともとあなたが持っている記憶力はそのままで、望む結果を手に入れることは十分に可能です。脳の仕組みを研究した精神科医の樺沢紫苑さんが、「記憶」と「学び」について20年以上試行錯誤してたどり着いたノウハウをわかりやすくまとめた『記憶脳』(サンマーク出版)から一部抜粋、再構成してお届けします。

 ◇  ◇  ◇

 2014年の秋、私は第1回ウイスキー検定2級を受検し、無事合格しました。私が受検したときの「2級」の合格率は、45.5%。検定試験としては、かなり難しい試験となったようです。しかし、重要なのはこの試験のために私は5日間しか勉強しなかった、ということです。「勉強しなかった」というと偉そうですが、いろいろと仕事が立て込んでいて、5日間しか勉強できなかったのです。

■1対1の組み合わせを暗記するときは、単語帳を用意する

 漫画『ドラえもん』に、「アンキパン」という秘密道具が出てきます。食パンの形をしたパンに、暗記したい事柄を転写、食べるだけでその内容が暗記できてしまうという凄い暗記ツールです。ちなみに、のび太は「アンキパン」をたくさん食べてお腹(なか)を下し、結局、全てを忘れてしまうというのび太らしいオチがつきます。

 子供の頃、「アンキパン」が実際にあればどんなに便利だろう、と思いましたが、書くだけで100%、確実に暗記できる「アンキパン」は、実際に存在するのです。

 それは、別名「単語帳」ともいいます。

 単語帳を使えば書いたことが100%暗記できる! それは、ちょっと言いすぎじゃないのかと思う人もいるでしょうが、私の「単語帳記憶術」を使うと、本当に100%記憶することが可能です。

 記憶のための重要なツールとして「単語帳」があります。高校受験、大学受験で単語帳を使わなかった人は、ほとんどいないでしょう。単語帳は、英単語に代表される、例えば「apple-リンゴ」のような1対1の組み合わせを暗記するときに絶大な威力を発揮します。

 また、三択、四択問題やマークシート形式のような、「選ぶ」だけの試験にも効果的です。

 私がウイスキー検定にたった5日の勉強で合格できたのも、「単語帳」を上手に活用したからです。ウイスキー検定テキストの巻末に「模擬問題」というのが載っていて、試験は四択で行われることがわかりました。言葉の組み合わせを暗記しておけば、合格できるということです。そこで、テキストで覚えるべき点を全て「単語帳」に書き落とします。

 例えば、模擬問題に「スコットランドの国花といわれる花は何か。

①バラ ②ユリ ③アザミ ④ハリエニシダ」というものがありました。

 答えは、「③アザミ」なのですが、この場合「スコットランドの国花︱アザミ」と単語帳に記載するのは当然として、別の選択肢についても「イングランドの国花︱バラ」などと書き加えます。さらに、選択肢にはないものの、ウイスキーの産地として有名なアイルランドについても出題される可能性がありそうだと予想し「アイルランドの国花︱シャムロック」というのも付け加えます。

 このようにして、自分が暗記したいものを全て、カードに落とし込んでいくのです。

 ウイスキー検定の場合、私が作ったカードは500枚です。この500枚を覚えれば、確実に合格できるというものを準備することが大切です。

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