著者のコラム一覧
藤倉善郎ジャーナリスト

1974年、東京都生まれ。カルト問題を20年以上にわたり取材。2009年にニュースサイト「やや日刊カルト新聞」を創刊し、総裁就任。著書に「『カルト宗教』取材したらこうだった」など。「徹底検証 日本の右傾化」(塚田穂高編著)、「だから知ってほしい『宗教2世』問題」などの共著も多数。

旧統一教会の“ダブスタ初詣”は24年目に突入 約150人の信者が住宅街を埋め尽くす

公開日: 更新日:

「ここが、文先生が特高警察の拷問を受けた、戸塚警察署の跡地です」

 路上でガイド役の男性が、解説する。文先生とは、故・文鮮明のこと。霊感商法で多数の被害者を出し、現在、文科省から解散命令請求を出されている旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の教祖だ。日本留学中、文は抗日活動に関わり、特高の取り調べを受けたのだという。

 今年の元日に統一教会の信者たちが開催した“聖所巡礼”の一幕だ。今年で24年目になる“初詣”で、デモ行進ではない。しかし、高田馬場駅から早稲田大学まで、約150人の信者が住宅街の路上をふさぎながら徒歩で移動。はた目には、何かのデモンストレーションに見えなくもない。

「ここには、文先生の下宿がありました。ここから、人類を救う真の父母さまの活動が始まったのです」

 どの“跡地”にも、当時の建物はおろか碑などもない。

 ただの住宅街の路地を信者たちが埋め尽くし、立ち止まってガイドの話を聞く。玄関前をふさがれた住宅に、住人が帰ってきた。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  2. 2

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  3. 3

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 4

    「べらぼう」大河歴代ワースト2位ほぼ確定も…蔦重演じ切った横浜流星には“その後”というジンクスあり

  5. 5

    100均のブロッコリーキーチャームが完売 「ラウール売れ」の愛らしさと審美眼

  1. 6

    「台湾有事」発言から1カ月、中国軍機が空自機にレーダー照射…高市首相の“場当たり”に外交・防衛官僚が苦悶

  2. 7

    高市首相の台湾有事発言は意図的だった? 元経産官僚が1年以上前に指摘「恐ろしい予言」がSNSで話題

  3. 8

    AKB48が紅白で復活!“神7”不動人気の裏で気になる「まゆゆ」の行方…体調は回復したのか?

  4. 9

    大谷翔平も目を丸くした超豪華キャンプ施設の全貌…村上、岡本、今井にブルージェイズ入りのススメ

  5. 10

    高市政権の「極右化」止まらず…維新が参政党に急接近、さらなる右旋回の“ブースト役”に