初任給軒並みアップでも生じる“格差”…「基本給のみ」or「固定残業代込み」で天と地の差

公開日: 更新日:

「初任給は基本給を提示するのが原則です。内訳を明示すれば法律的には問題はないものの、賃金を高く見せたいがために、固定残業代込みの初任給を提示して、学生を混乱させているように思えます。ただ、今どきネットやSNSで調べればすぐわかることなので、こうした欺瞞に学生たちも気づいているはずです」

■しわ寄せが中高年層にいくケースも

 初任給引き上げで若年層に手厚くする一方、そのしわ寄せが中高年層にいくケースも少なくない。

「初任給を上げるということは、既存社員の賃金も補正しないとなりません。平均賃上げ率5~6%といっても、その配分は企業ごとにまちまちで、全世代が一律に上がっているわけではありません。若手人材の確保、離職防止のため、若年層に手厚くする半面、中堅以降の社員の賃上げが十分になされていない企業も見受けられます」(溝上憲文氏)

 若手時代、低賃金に甘んじ、ベアゼロを耐え忍んできたベテラン社員の賃金カーブが下落傾向の企業も。子育て世代や氷河期世代などにとって決して喜べる状況ではないという。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  3. 3

    「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ

  4. 4

    中居正広氏に降りかかる「自己破産」の危機…フジテレビから数十億円規模損害賠償の“標的”に?

  5. 5

    (1)長嶋茂雄氏の「逆転巨人入り」は、銚子の料亭旅館の仲居さんの一言から始まった

  1. 6

    我が専大松戸がセンバツ王者で無敗の横浜に大金星も、達成感、喜びをあまり感じない理由

  2. 7

    永野芽郁「キャスター」“静かにフェードアウト説”一蹴!主演映画も絶好調で“稼げる女優”の底力発揮

  3. 8

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  4. 9

    長嶋茂雄さんは当然のように電車改札を「顔パス」しようとして、駅員に捕まった

  5. 10

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」