日常を忘れられる「たたずみ酒場」 東京・八王子「鎌田鳥山」の囲炉裏端でセルフ焼き鳥…気分は江戸時代あたりにタイムトリップ

公開日: 更新日:

「ハト燗」を焼き台にのせて

 入店し2階席に案内されると、その内装に圧倒された。フロアには椅子やテーブルは一切ない。4人掛けの座敷が12間設けられ、それぞれに囲炉裏が設置されている。囲炉裏の中央には焼き台が置かれ、客はここで提供される鳥肉を座敷に座りながらセルフで焼いていくというわけだ。

 さて、まずはビールを流し込みたい。オーダーして一杯やっていると、ほどなく運ばれてきたのが、お通しの野菜浅漬けとジャガイモの煮付け。続いて、手羽先、もも肉、胸肉やレバーをミックスした合わせ串、砂肝、ネギ、シシトウ、ウズラの卵、シイタケがのせられた大皿に加え、ウズラ丸々1匹の串が届いた。

 手羽先と砂肝は塩で、合わせ串ともも肉は焼き上がった後に囲炉裏の端に置かれたタレ壺に浸してから食すよう説明を受ける。卵は火が通っており、タレ壺にしばらく漬け込み、味を染み込ませてから焼くべし。ウズラ丸焼きは骨ごと食べられるという。

 焼き台に炭を入れてもらい、まずは塩系の手羽、砂肝の他、野菜を焼いた。思ったより火力が強く、すぐに焼き上がる。生焼けはNGだが、焼き過ぎもよくない。いいところで砂肝と手羽をガブリ。砂肝は程よい食感で、手羽は焦がした皮目がパリッとし、中はジューシーだ。野菜はネギの甘みが強かった。

 続いて、タレ焼きの合わせ串、もも肉を焼き台にオン。焼いている最中にビールが空いたので、燗酒を注文。こちらの燗酒は一風変わっている。鳥の形をした「ハト燗」と呼ばれる徳利を焼き台にのせて温め、好きなタイミングでおちょこに注ぐ、というものだ。

 記者はぬる燗寄りの熱燗をチョイス。タレ焼きはサッパリとした味わいで肉の味を邪魔しない。七味をかけてかじりつくと、酒がグイグイと進む。ウズラの丸焼きは骨まで食べきった。これは焼き鳥というよりは「野鳥料理」と言った方がふさわしいだろう。

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