著者のコラム一覧
黒岩泰株式アナリスト

山一証券、フィスコなどを経て、2009年4月に独立。独自理論である「窓・壁・軸理論」をもとに投資家に、株式・先物・オプションの助言を行う。著書に「究極のテクニカル分析」「黒岩流~窓・壁・軸理論」など。

株式の世界には“エセ株価指標”が玉石混交…間違った指標を見ていると思わぬ損をする

公開日: 更新日:

 投資家が勘違いしやすいのが、このROEという指標。「10%と高いから買いなんだ!」という誤った主張だ。

 このロジックだと株価がいくら上昇しても、常に「買い」になってしまう。これは「このコンビニのおにぎりは価値がある!」と言い張っているのと同じ。

「だって、新潟産コシヒカリに有明産の高級海苔、それに南高梅だからな。俺なら1000円払ってもいい」と豪語しているようなもの。

 市価200円くらいのものを「1000円の価値がある」と言い張っている。これでは「高値づかみ」をしてもしょうがない。

 株式の世界では、このような“エセ株価指標”というものが“玉石混交”となっている。何が大事で、何が“まがい品”なのか、シニアにもなれば、ちゃんと見定めなければならない。

 間違った指標を見ていると、“思わぬ損”をしてしまう。

「太郎君のお父さんの年収は1200万円、家の価値は1億2000万円。毎年、家の価値の10%を稼いでいます。太郎君は時速何キロで歩いていますか?」

 この問いが、まったく見当違いなことが分かるだろう。分かることは「太郎君は意外と“おぼっちゃま”なんだな」くらいである。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  2. 2

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  5. 5

    オリックスまさかのドラフト戦略 「凶作」の高校生総ざらいで"急がば回れ"

  1. 6

    ヤクルト2位 モイセエフ・ニキータ 《生きていくために日本に来ました》父が明かす壮絶半生

  2. 7

    オリ1位・麦谷祐介 暴力被害で高校転校も家族が支えた艱難辛苦 《もう無理》とSOSが来て…

  3. 8

    “代役”白石聖が窮地を救うか? 期待しかないNHK大河ドラマ『豊臣兄弟』に思わぬ落とし穴

  4. 9

    福山雅治は"フジ不適切会合参加"報道でも紅白で白組大トリの可能性も十分…出場を容認するNHKの思惑

  5. 10

    バスタオル一枚の星野監督は鬼の形相でダッシュ、そのまま俺は飛び蹴りを食らった