年金改革の「恩恵」を受けられるのは受給者のわずか1%…「保険料負担9000円増」で進む分断

公開日: 更新日:

 24日召集の通常国会が早くも波乱含みだ。政府が提出予定の年金改革法案の中身が17日判明。一定の収入を得て働く高齢者の厚生年金を減額する「在職老齢年金制度(在老)」について、減額が始まる基準を現行の月50万円から62万円に引き上げる。

 在老は賃金と厚生年金の合計が基準額を上回った分の半額を減らす仕組み。賃金が45万円で厚生年金の受給額が15万円の場合、合計額は現行基準の50万円を10万円上回る。超過分の半分、つまり5万円は受け取ることができない。

 基準上限を62万円に引き上げれば当然、受け取り可能な年金額が増える。年金財政の悪化の懸念に対し、厚労省が打ち出した打開策は「厚生年金保険料の引き上げ」。日経新聞によれば、賞与を除く年収798万円以上の人を対象に、ひと月あたり最大9000円も負担が増えるという。

 要するに、年金給付の増額分を保険料の引き上げによって賄う魂胆だ。厚労行政に詳しい野党議員がこう指摘する。

■受給減額の可能性も

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  2. 2

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  3. 3

    N党・立花孝志容疑者にくすぶる深刻メンタル問題…日頃から不調公言、送検でも異様なハイテンション

  4. 4

    我が専大松戸は来春センバツへ…「入念な準備」が結果的に“横浜撃破”に繋がった

  5. 5

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  1. 6

    高市首相「議員定数削減は困難」の茶番…自維連立の薄汚い思惑が早くも露呈

  2. 7

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 8

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然

  4. 9

    高市首相は自民党にはハキハキ、共産、れいわには棒読み…相手で態度を変える人間ほど信用できないものはない

  5. 10

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗