(1)孤独死増加で国庫行きの財産は1015億円…「老後が心配なので貯めなきゃ」と嘆く80歳
一般的に、「老後資金」とは若い頃からコツコツと貯めてきたお金を、定年後の年金生活において、生活費の補填として使っていくものと考えられています。たとえば、3000万円の老後資金を準備したとしても、実際には「いつまで生きるかわからない」という不安から、お金を使うことに慎重になってしまいます。その結果、年金だけで生活を続け、生活の質を落とすことにもなりかねません。
なかには、年金を使い切れず、老後資金が少しずつ増えていき、亡くなる時点が最もお金を持っていた、という“笑えない話”すらあります。ある80代の方は、「老後が心配なので、もっと貯めなきゃ」とおっしゃっていました(「えっ、今が老後ではないのですか?」と、思わずツッコミたくなります)。
お金を使おうとしても、「どう使えばいいのかわからない」という声もよく聞きます。実は、お金を有効に使うにも“慣れ”が必要なのです。
また、残高が減っていくこと自体に恐怖を感じる方も少なくありません。さらに、「自分があと何年生きるかわからない」という不安が、お金を使うことをためらわせます。しかし、生活の質を落としたまま、最期までお金を使わずに終える人生は、本当に幸せでしょうか? 思い切ってマインドチェンジをして、「死ぬまでに資産をゼロにする」方法を考えることが、楽しく有意義な人生を送るカギになるかもしれません。