9月19日から運用開始「スマホ保険証」はほぼ無意味…医療機関や患者を惑わす数々の“落とし穴”も
「厚労省はスマホ保険証の運用開始後に、利用されたログをもとにして専用リーダーを設置している医療機関を周知する方針です。専用リーダーの普及率が7割を超えてから本格運用を始めるのであればまだしも、なぜ基本のインフラすら整っていないのに急ぐのか、まったく理解できません」
ややこしいのは、スマホ保険証に対応した医療機関でスマホを読み取れなかった場合は、マイナポータルで保険資格を確認できる一方、専用リーダーを設置していない医療機関では、マイナポータルでの資格確認が許されていないことだ。
「早くも医療機関からは『うちはスマホ保険証のリーダーを置いてないのに、スマホだけを持参する患者さんがいる。どう対応したらよいのか』と戸惑う声が寄せられています。厚労省の事務連絡が多すぎて、何が原則で例外なのか、現場はサッパリ分からないのです」(本並省吾氏)
万が一に備え、スマホ保険証とマイナ保険証を両方持っておくのが無難だが、これではスマホに機能を集約する意味がない。医療DXって何かね。
◇ ◇ ◇
マイナ保険証をめぐる政府の体たらくの数々については、関連記事【もっと読む】【さらに読む】などで詳しく報じている。