米ニューヨーク州の全公立校でスマホ全面禁止…賛否渦巻く新学期の試み
新学期が始まる9月、ニューヨーク州で、大きな挑戦が始まりました。小学校から高校までのすべての公立校で「携帯電話の完全禁止」が一斉に導入されたのです。
州全体で禁止に踏み切った背景には、「授業に集中できない」「SNSが子どものメンタルに悪影響を与える」など、スマホ利用の弊害が深刻化していることがあります。
取り締まりの方法は学区や学校に委ねられており、登校時にロッカーへしまわせる学校や、まとめて預かって管理するところ、あるいは鍵付きの専用ケースに入れて下校時に開錠する方式など、さまざまな取り組みがニュースで紹介されています。
では、この禁止策は果たして効果を発揮しているのでしょうか。
まず変化を感じたのは先生たちです。「子どもが前を向いて歩くようになった」「授業中に黒板や先生を見るようになった」「ランチタイムの会話が増えた」などの声が報道されました。ある生徒からは「前より友達としゃべる時間が増えて楽しい」という声も上がっています。また「みんなが携帯を持っていないから、メッセージを送らなければというプレッシャーもなくなった」という感想もあり、子どもたちの適応力の速さがうかがえます。