「トイレをキレイにするといいことが起こる」なぜ幸運を呼ぶ場所と言われるのか?

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「掃除には、人生を変える力がある」と提唱する、そうじ力研究家の舛田光洋氏は、部屋をキレイにすることで、人の行動が変わり、思い(心)が変わり、そして人生までも変えるという。この記事は、舛田氏の著書『あなたの部屋は、あなた自身です。』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。

■トイレ掃除を大切にし、会社を成長させてきた経営者

 2010年に大ヒットした曲『トイレの神様』では、「トイレには女神様がいて、毎日磨くことでキレイになる」と歌われました。

「トイレをキレイにするといいことが起こる」

 このような言い回しは、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。昔から、成功した芸人や俳優が下積み時代に、トイレ掃除をしていた話もあります。

 経営者の中にも、トイレ掃除を大切にし、会社を成長させてきた方々がいます。たとえば、イエローハット創業者の鍵山秀三郎氏もそうです。

「素手で便器を磨く」ほど徹底した掃除を続け、その姿勢を「掃除道」として体系化しました。

 掃除を通して心を磨き、謙虚さと誠実さを身につけることこそが、会社を成長させる基盤になると説き、実際に社風や業績にも大きな影響を与えたと語られています。

 こうした物語には、共通する本質があります。トイレは、「謙虚さ」と「感謝」を育てる空間であるということ。この2つが身につけば、人は驕らず、努力を続け、周囲から応援される存在になっていきます。

 結果として、願いが実現しやすくなるのです。

 僕が提唱するそうじ力でも、一貫してトイレを掃除することが「謙虚さ」と「感謝」を育て、その結果、トイレは願望実現の場所になると伝えてきました。

 実践者からは、「会社がV字回復した」「社長に抜擢された」「結婚が決まった」……など数え切れない事例の報告が届いています。

 こうした現象の背景を探るためにも、歴史的な事実をお伝えしましょう。

■トイレが「穢れ」から「神聖な場所」になった歴史

 古代日本では、排泄は「不浄=穢れ」とされ、トイレは家の外に置かれていました。この流れが変わるのは、平安時代。

 寺院にトイレが設置され、密教とともに、烏枢沙摩明王(うすさまみようおう) が伝えられたことが大きな転機でした。

 この烏枢沙摩明王は、仏教の火の守護神。炎によって不浄や煩悩を焼き尽くす力をもつとされています。目は吊り上がり牙があり、怒りに満ちた顔で、全身が炎に包まれている姿をしています。

 そこから、トイレの不浄も炎で焼き尽くしてくれると、トイレの神様として祀られるようになりました。不浄だったトイレが、この神様を祀ることによって「神聖な場所」になったのです。

 鎌倉時代になると、仏教の修行者が「烏枢沙摩明王」と唱えながら、トイレ掃除をするようになりました。次に使う人にも、気持ちよく利用していただこうということで「謙虚さの修行」、烏枢沙摩明王に対する「感謝の修行」として磨くようになったのです。

 これが民間にも広がりました。謙虚な姿勢と、感謝の心でトイレをキレイにしていくなかで、「トイレを磨くといいことが起こる」という文化が広まっていったのです。

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