(38)植物公園で昼寝酒
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周囲には親子連れの姿が多い。小さな子供たちが、私と同じように素足で芝生の上を駆け回っている。昨今、こんな場所がなければ、素足で草や土の上を歩く経験もできないだろうから、それだけを見ても、公園というのは大切な場所だとわかる。
子供たちは歓喜の声を上げながら芝生の上を走る。私は、心の中で快哉を叫びながらビールを飲み、ウイスキーを啜る。しかしながら、困ったこともある。夏競馬は難しいのだ。ただでさえ馬券下手な私にとって実に難解。2歳のデビュー戦も難しいし、3歳馬でこの時期まで未勝利というような馬の優劣を見分けるのもたいへん難しい。その上、夏は牝馬(メス)のほうが牡馬(オス)より強いという傾向もはっきりしていて、これら、さまざまの要素が絡み合って、穴馬が激走することが少なくない。
当たれば大きいけれど、当たればの話である。そもそも一杯加減での馬券検討だ。緻密さに欠ける。粘りに欠ける。大振りをせず、コツコツとミート打法で、と思えば思うほど、視野が狭くなるばかりで、肝心の1頭に手が届かない。
そのうち嫌になって、寝転ぶ。持参した時代小説のページを繰ってみるが、すぐに眠くなる。仰向けになって目を閉じる。草の匂いがするな、と思ううち、本当に眠りに入ってしまうことも多い。
梅雨の晴れ間の昼寝酒。緑濃き、今の時期だけの贅沢な午後の過ごし方だ。
















