銃声通報よりピザ優先の怠慢警官を告訴…米ニュージャージー州で起きていた悲劇の全容

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 米ニュージャージー州で起きた殺人事件に対し、担当警察官が怠慢極まりない対応をしていたことが判明し、刑事告訴に発展している。

 8月2日正午ごろ、同州フランクリンタウンシップに住む獣医のローレン・セマンチックさん(33)宅で「女性が意識不明で倒れている」との通報があり、地元警察が駆けつけると、セマンチックさんと交際相手(29)が射殺されていた。

 容疑者は女性の元カレで州警の警部補(45)だったが、その後自殺しているのが発見された。

 問題は前日の1日夜に3件の緊急通報が入っていたこと。いずれも被害者宅近くから「銃声と叫び声が聞こえた」という内容だった。通報は全てフランクリンタウンシップ市警の当直官、ケビン・ボラロ巡査部長(49)に転送されたが、GPSデータや監視映像から判明したボラロの行動はとんでもなかった。

 第1通報の後、ボラロは現場とは反対方向にあるATMに行って現金を下ろした後、現場に向かい、現場をろくに調べもせずに「何も聞こえなかった」と無線報告。2番目、3番目の通報者とは接触せず、ピザ店へ直行し、食事を楽しんでいた。

 検察は10月23日、ボラロを第2級公務執行妨害罪などで起訴。「銃声よりピザ優先かよ」「警察の信頼失墜」など激しい非難の声が相次いでいる。

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