ミラノ・コルティナ五輪で考える「消費税減税」
ミラノ・コルティナ五輪もいよいよ佳境。コマのように回る若者たちを見ていると、応援よりも、「目が回らないか」と心配が先に立つ。
技の名前は「1980」──お疲れ気味の脳みそを叩き起こし、算数の時間を始める。
「360度で割る」のだ。答えは「5.5」。われわれの記憶の限界値、伊藤みどりの3回転半をはるか後方に置き去りにする「5回転半」である。
「一周360度」という定義を5回半も繰り返す、異次元の回転数。そんな空中戦を連日見せられては、われわれシニア世代の血圧までスピンしそうな勢いである。
だが、そんな狂騒のなかで、誰よりも純粋な涙を見せてくれたのが、スキージャンプ混合団体の高梨沙羅だった。4年前の北京、スーツの規定という厳格なルールの前に、一人で責任を背負い泣き崩れた彼女。
あの悪夢から1465日。ミリ単位の誤差も許されない過酷な世界で、彼女は決して逃げず、仲間と共に再び空へと舞い戻った。
銅メダルが決まった瞬間、仲間に抱きつき「みんなのおかげです」と号泣するその姿。その不屈の「着地」は、激動の昭和・平成を生き抜いてきたわれわれの古傷さえも、優しく癒やしてくれる。


















