今度は「ジョイフル」で過労裁判 オーナーはまたも自民党議員
〈当社は「人材育成」を最優先施策のひとつと考えています〉
ファミレス「ジョイフル」のHPでこうメッセージを寄せているのは、代表取締役を務める自民党の穴見陽一衆院議員(46=九州ブロック)。その言葉を疑いたくなるような訴訟が起きている。店長だった男性(38)が過労が原因で心疾患を発症したとして、損害賠償8114万円を求めてジョイフルを大阪地裁に訴えたのだ。
大分県で創業したジョイフルは、全国に約760店舗を展開。従業員約1200人を抱える福証上場企業だが、過労死訴訟を抱えるワタミに劣らぬブラック体質だったようだ。
訴状によると、原告の男性は大阪府内の24時間営業店で店長を務めていた2013年7月、心臓の痙攣(心室細動)で倒れ、一時心肺停止状態になった。30代の若さで、不整脈を抑える除細動器を体内に埋め込む生活を強いられたという。14年4月に復職したが、半年後の10月に労災認定され、その後退職した。
店長としての通常業務に加え、深夜・早朝でもシフトに穴があけば出勤。発症前3カ月間は休日を1日もとれず、月平均の残業は127時間にのぼったという。国の過労死ライン(月平均80時間)を優に超える。