「金持ちになりたい」と願って株で億万長者になった男<前>

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高沢健太さん(株式投資家)前編

 誰もが大金持ち、ミリオネアになりたいと願っているだろう。できれば働かず、株で儲けられたら最高だ。そんな夢のような話を実現してしまった男がいる。

 高沢健太さん、43歳。40歳の時に株式投資を始め、わずか1年半あまりで1億円以上の利益を得ることに成功したという。現在はそのトレード理論をオンラインサロンやセミナーなどで伝授している。

 その詳しい方法は著書「億トレ投資法」(クローバー出版)に譲るとして、なぜ40歳にして株を始めたのか、いかにして独自の投資法を見いだすに至ったのかを本人に聞いた。

「私が株式投資を始めたのは2016年10月のこと。それまで月足を“げっそく”と読むなど、全くの無知でした。まさにゼロからのスタート。そのきっかけは、お金が欲しい。その一言でした」

 1976年、埼玉県の春日部市に生まれた高沢氏。高校を卒業すると「早く稼ぎたくて」フリーターに。車好きで、毎晩峠に走りに行った。最初の愛車はトヨタ・カローラレビン、通称「ハチロク」。

 さらに速い車を乗り継ぐために、建設現場などでのバイトに明け暮れた。

 ハタチの時、父親から「遊んでばかりいないで真面目に働け」と、紹介された飲料メーカーに入社。ルートセールスの仕事に就いた。

「3トン車を運転して、自動販売機の飲料の補充と代金を回収して回る仕事です。いやぁ、めちゃくちゃしんどかった。台風の時なんて最悪です。腕力も必要で、腕だけ極端に太くなりました。それでついたあだ名がキン肉マンのキャラクター“テリーマン”。ハハ」

 その仕事を5年ほど頑張り、販売成績都内1位になると、昇格試験を受けて問屋担当に。今度はスーツとネクタイ姿で全国を飛び回った。

 転機は福島の支店で東北のスーパー担当として働いていた29歳の時。成績は良かったが、それを妬んだ上司からパワハラを受けた。

「残業代を認めてくれないなんてのは日常茶飯事。他人のノルマ不足の尻拭いのために、月末までに1万ケース売れとか、むちゃくちゃでしたね。それで“頑張ります”と答えたら“頑張りますじゃなくてヤルだろう”って……。それが半年くらい続いた頃、急に心臓が痛くなりましてね。病院に行って調べても心電図は異常なし。精神科に回されたら、うつ病と診断されました。“休まないと、この先、棒に振るよ”と医師に言われ、やむなく会社を休業することにしました」

ウマい話にだまされ2000万円背負う

 働き盛りでまさかのドクターストップ。やることがないので、パチンコなどでヒマを潰した。しかし、やればやったで勝ちたくなり、攻略法などを研究するように。そんな時に知り合った攻略雑誌の会社の人間から儲け話を持ちかけられる。

「打ち子を雇わないかと。つまり、自分の代わりに人を雇ってパチンコを打たせ、その儲けを取るというものです。4人雇えば1人が5万から10万円稼ぎ、私の取り分は月に200万から250万円になる。ただし、年間の保証金として1人500万円、計2000万円が必要だという。いま思えば詐欺なのは明らかだったんですが、その時はとにかく会社を辞めたくて、ついその話に飛びつきました。一緒に会社の名刺を持ってサラ金を回り、2000万円借りてしまったんです」

 しかし、半年たって戻ってきた金は100万円足らず。結局、実質2000万円もの借金を丸抱えすることに。月々の利息の返済にも困り、ついには会社を辞めてその退職金で当座をしのぐことにした。30歳の時だ。しかし、10年程度の勤続でもらえる退職金などたかが知れている。焼け石に水だ。うつ病も治っていないが、働かなければならない。

「昔から世話になっている自動車工場の社長に誘われて働くことになりました。そこもまた土日休みなしなどブラック企業でしたが、とにかく借金を返すために、がむしゃらに5年半働きました。ですが、11年、東日本大震災が起きたんです。東北時代の仲間も悲惨な目に遭い、知り合いも何人か死にました。その時、思ったんです。自分は底辺の底辺だと思っていたけど、生きているだけまだマシだと。よし、いまの奴隷生活からなんとか抜け出そうと、転職を決意しました」

 その時35歳。今度は生命保険会社で働くことになったが、金にまつわる苦労話はまだまだ終わらず――。 =後編につづく

(聞き手=いからしひろき)

▽たかざわ・けんた 1976年、埼玉県春日部市生まれ。詐欺の借金の返済と息子の進学費を稼ぐため40歳で株式投資を始める。独自の理論で開始時の100万円を1年4カ月で1億3000万円に。現在はその成功体験をもとに、一般社団法人「お金の学校」などで投資法を教える。2児の父。

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