エステー 鈴木貴子社長<1>デザイン一新が招いた大ヒット

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 エステーは消臭芳香剤「消臭力」、防虫剤「ムシューダ」、除湿剤「ドライペット」、冷蔵庫用脱臭剤「脱臭炭」などのヒット商品を持つニッチ特化型の生活日用品メーカーだ。

 鈴木貴子は鈴木喬会長の姪であり、エステーの創業者である鈴木誠一の三女にあたる。デザイン革命という構想を持っていた喬会長が、いくつかのラグジュアリーブランド企業で実績を積んでいた貴子に、その旗振り役を任せたのがエステー入社のきっかけとなる。

 2013年、入社3年で社長に就任した当時、周囲の目は冷ややかだった。社歴の浅さ、喬会長というカリスマ経営者の後継、そして女性……。

「皆さん、『お手並み拝見』という感じでした」

 貴子は、デザイン革命の一環として、主力商品のひとつである消臭芳香剤「消臭ポット」のイメージを一新したいと考えていた。従来の商品は、鮮やかな赤や青のゲルを使っていた。

「人工的な色だったので、これを変えたい。そして、上質なフェースクリームのようなやわらかな香りにして、ボトルもアロマキャンドルのようなイメージにしたいと思っていたのです」

 これを男性社員たちに説明しても、話が通じない。

 そこで、女性社員だけのチームをつくって開発を進めると、淡い色合いの洗練されたデザインの製品が完成した。アクセントに鍵形の小さなアクセサリーを付け、名前も「シャルダン ステキプラス」に変えた。

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