重道武司
著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

パイオニアは“虎の子”を売却へ 経営再建は時間との闘い

公開日: 更新日:

 再建の行方が一段と不透明になってきた。デジタル地図開発などを手掛ける子会社、インクリメント・ピーの売却に踏み切ることを決めた、かつてのAV機器の名門・パイオニア(東京・文京)。国内投資ファンドのポラリス・キャピタル・グループ(同・千代田)に6月、推定約300億円でその全事業を譲渡する。

 ただ「ピー」はゼンリンに次ぐ国内2位の地図製作会社。パイオニア製カーナビ用の地図をつくっているほか、デンソーテンなどのカーナビ各社や「グーグルマップ」向けをはじめとしたIT関連にも地図データを提供。自動運転技術の開発にも取り組むなど「グループの虎の子で、かつ経営再建の切り札」(エレクトロニクス業界関係者)とも取り沙汰されてきた。

 パイオニアでは売却資金を物流・宅配関連の業務用車両向けの高度な運行管理・支援サービスなど「モビリティー領域を中心としたサービス事業の開発・育成に充てることで再建と新たな成長を期す」(関係者)としているが、金融筋の間からは「競合も少なくなく、どこまで実現性があるのか」と不安視する声も上がる。

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