小沢コージ
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小沢コージ自動車ジャーナリスト

雑誌、web、ラジオ、テレビなどで活躍中の自動車ジャーナリスト。『NAVI』編集部で鍛え、『SPA!』で育ち、現在『ベストカー』『webCG』『日経電子版』『週刊プレイボーイ』『CAR SENSOR EDGE』『MONOMAX』『carview』など連載多数。TBSラジオ『週刊自動車批評 小沢コージのカーグルメ』パーソナリティー。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)、『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)、『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた 27人のトビウオジャパン』(集英社)など。愛車はBMWミニとホンダN-BOXと、一時ロールスロイス。趣味はサッカーとスキーとテニス。横浜市出身。

2020年度一番安全なクルマはレヴォーグ スバルがここまでこだわる理由

公開日: 更新日:

 5月25日に発表された自動車アセスメント(JNCAP)にて、スバル・レヴォーグが2020年度の「ファイブスター大賞」を獲得。スバルによる衝突実験オンライン取材会が行われた。

 JNCAPとは国土交通省と自動車事故対策機構(NASVA)が1995年から公表している自動車の安全性能を評価・公表する公的プログラムで正式名は「JAPAN NEW CAR ASSESSMENT PROGRAM」。

 時代に応じて評価法や内容が進化するのがポイントで、95年時点ではクルマ前面すべてを障害物に当てるフルラップ前面衝突試験やブレーキ性能試験ぐらいしかなかったのが、徐々に歩行者保護性能や予防安全、つまり被害軽減ブレーキの評価などの項目も加わり、近年では事故自動緊急通報装置=事故時に自動で通信システムで救急車やドクターヘリを呼べる「ヘルプネット」の有無も評価されている。「ぶつかって安全」なのはもちろん「ぶつかりにくさ」や「ぶつかって気を失っても自動で救急車を呼んでくれる性能」なども評価されているのだ。

“買っときゃ安心”な6台とは?

 2020年度はさらに改良されて、これまで個別に評価していた「予防安全」と「衝突安全」と「通報性能」を総合的で評価。

 しかも総合で5つ星を取った何台かを「ファイブスター賞」、その中で最高点の1台を「ファイブスター大賞」として車名を公表。なにかと順位を付けたがらない分かりにくい日本だが、JNCAPは名指しでオープンにしている。

 結果大賞が前述レヴォーグで、残るファイブスター賞がホンダ・フィット、トヨタ・ヤリス、同ヤリスクロス、同ハリアー、日産デイズの5台。ぶっちゃけ、この6台を買っときゃ安心というわけだ。

 ただし内訳を見るとこれが興味深く、6台中全車は通報性能満点。上位2台が予防安全も満点で、1位レヴォーグと2位ハリアーを分けたのは衝突安全で、どちらもポイントは高いが前者の得点率は96%で後者は87%。細かな違いは見えづらいが、スバルが凄いのは最大の特長たる水平対向エンジンがもたらす恩恵で、左右重量バランスと重心の低さからくる操縦性の良さもさることながら、衝突時にエンジンがフラット形状なので床下に落ちる。結果、キャビンに衝撃が入らなくなる。

シートベルトは絶対!

 同時に今回の試験で興味深いのは、リア左席のダミーがシートベルトをしてないこと。結果さすがのレヴォーグでもダミーは助手席をなぎ倒して頭部からナビ部に衝突。かなりの損傷度だと思われる。

 これはスバルにとってショッキングな映像で、これを公表するかどうかは意見が分かれただろう。だが同社は「シートベルトの重要性」を訴える意味でも敢えて出してきたのだ。

 というのも、水平対向エンジンは現状燃費の面で不利だが衝突安全の面で絶対のアドバンテージがあり、スバルはそもそも「安全」を最大の立脚点としてやっていくのがさだめのメーカー。安全に妥協なし! の姿勢が動画発表に繋がったのだと私は考えている。

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