八丁味噌のGI登録問題の異常さ 地元で名前が取り沙汰されている自民党有力政治家A
逆さまなことが認められようとしている。
愛知県岡崎市の「八丁味噌」の元祖が、その名を名乗れなくなりそうなのである。
農林水産省が地域の特定農林水産物を保護するために始めた「地理的表示保護制度(GI)」が悪用され、日本最古の味噌蔵を有する「カクキュー」(屋号)の「合資会社八丁味噌」と「株式会社まるや八丁味噌」が追い詰められているのである。まるやはいま、それを不当として東京地裁に裁判を起こしている。
■二夏二冬長期熟成させる八丁味噌の由来は「八丁村」という地名
そもそも、八丁味噌の名前は、岡崎城から旧東海道を西に下ること八丁の距離にある「八丁村」に由来しており、愛知県の組合に広げて、2社を排除する結果になるのは本末転倒以外のなにものでもない。
ドイツほかEU諸国に輸出されているまるやの八丁味噌は(とりあえず、ここではまるやに絞る。製造方法はカクキューも同じ)江戸時代から続く伝統的な製法を守っており、「二夏二冬」すなわち、足かけ3年もの時間をかけて長期熟成させる。約1.8メートルもの高い木桶に大豆を原料とした豆麹を仕込み、その上にピラミッド状に川石を積み上げるさまは壮観だという。