日本経済のミイラ化が招く「21世紀の2.26事件」…それが2022年恐怖のシナリオ
今年は過去にないほど先行きが見通せません。考えられる最も恐ろしいシナリオについてお話ししましょう。
世界中で突如としてインフレが再来しています。米FRB(連邦準備制度理事会)はこのインフレを一時的な現象と見るのをやめ、本格的な対応にシフトし始めました。英も利上げに踏み切り、EUもおおむね同様の方向です。それに対し、全く違う世界にいるのが日本。グローバルな展開からデカップリング(分離)してしまった日本に、これから何が起きるのか。とても気がかりですが、いよいよ日本経済がミイラ化する恐れがあると思います。
日本以外の国々がどんどん利上げに進めば、投資しても収益が上がらない日本から資金が国外へ逃げ出す。ジャパンマネーの大エクソダス(国外脱出)が起きれば、日本経済は金欠で干上がってしまう。すなわちミイラ化です。
それを阻止するために日本も金利を上げるとなれば、国債の利回りも上がって、国債価格は暴落する。政府の債務返済負担が一気に膨らみ、日本国政府の事実上の財政破綻状態があからさまになりかねません。だから現実には動けない。金融政策も財政政策もなす術なしです。