小林佳樹
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小林佳樹金融ジャーナリスト

銀行・証券・保険業界などの金融界を40年近く取材するベテラン記者。政界・官界・民間企業のトライアングルを取材の基盤にしている。神出鬼没が身上で、親密な政治家からは「服部半蔵」と呼ばれている。本人はアカデミックな「マクロ経済」を論じたいのだが、周囲から期待されているのはディープな「裏話」であることに悩んで40年が経過してしまった。アナリスト崩れである。

「メガバンクvs野村・大和証券」戦争再燃へ…ファイアウオール規制緩和めぐり大激突

公開日: 更新日:

「さらに緩和すべきだ」(メガバンク幹部)、「いや絶対に緩和してはならない」(大手証券幹部)と、真逆の意見がぶつかり合うテーマがある。銀行と証券間の情報を隔てる壁(ファイアウオール)の規制緩和だ。

 そのファイアウオール規制が6月22日から一部緩和された。「内閣府令の改正を受けて、上場企業等の情報授受に関する規制の緩和や顧客の同意手続きの簡素化などが実現しました。かなりの前進です」(メガバンク幹部)というのだ。

 そもそもファイアウオール規制とは、銀行が持つ顧客情報と証券が持つ顧客情報の共有を禁止する、まさに「炎の壁」である。例えば、銀行が持つ取引先企業の非公開情報をもとに、系列証券を通じて起債を働きかけ、その調達資金で融資を返済させるようなケースである。企業にとっては利益相反が起こってしまうわけだ。こうした企業が不利益を被らないよう、利益相反を防ぐためにファイアウオールが敷かれている。

 しかし、銀行と証券が一緒に営業してもらう方が、企業側にとってありがたいことも事実だ。このため「事前に顧客に銀行と系列証券の情報共有について同意を得たうえで、利益相反管理あるいは優越的地位の乱用防止などに十分配慮しつつ連携して営業をかけることも許されました。顧客にとってもワンストップで銀行・証券にまたがる金融サービスを受けられるメリットがあります」(メガバンク幹部)という。今回、上場企業などについてこのファイアウオール規制が緩和されたわけだ。

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