ちきり清水商店 清水喜市郎社長(1)天明2年創業、焼津の老舗かつお節屋の19代目として

公開日: 更新日:

■カビ付けと天日干しを4回繰り返す

「扱っているかつお節は、鹿児島県枕崎市の揚村鰹節商店さんが丹精込めて作った手作りの本枯れ節です。風味の決め手となるカビ付けと天日干しを4回繰り返し納品されるまで約5カ月を要する逸品なんですよ」

 清水社長の生い立ちを振り返ろう。

「母の実家は熱海の日本そばの名店で、父とはお見合い結婚でした。私は長男だっただけに、父方はもちろん、母方の祖父母にもとても可愛がってもらったと思います」

 70年代から80年代は日本経済は右肩上がりが続いており、それに伴って派手になった婚礼の引き出物に縁起物のかつお節は引っ張りだこ。仏事のギフトにも重宝され、売り上げは急上昇していた。

「私が生まれる前年に商品センターを新設し、83年には工場を現在の焼津市大住に移転。87年に隣接して第2工場を増設して生産能力をアップさせました。父は仕事に追われるあまり家を空けることが多く、年に1度の家族旅行が凄く楽しみでしたね」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず