赤ちゃん本舗 味志謙司社長(1)イトーヨーカ堂から出向してきた“小売りのエキスパート”

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 子育て世帯や孫のいる人には身近な存在である赤ちゃん本舗。その歴史は長い。前身は、1932年創業の小原正商店だ。呉服商の家に生まれ、中学卒業後に綿織物や洋反物の商売の見習いをしていた小原正司氏が、「日本の将来を担う赤ちゃんたちのためによりよい商品をより安く、より多く供給することが会社の使命である」という理念のもと、赤ちゃん用品専門問屋として創業。当時、赤ちゃん用品の総合スーパーとして、話題になったという。

 戦後、第1次ベビーブームの追い風もあり、売り上げは飛躍した。ところが、2007年、経営の悪化によりセブン&アイ・ホールディングス傘下に入ることになる。そこから経営再建を果たすまでに何があったのか。

 現在の赤ちゃん本舗を牽引するのは、元会長の河邉司郎氏とともに、イトーヨーカ堂から出向してきた味志謙司氏。コロナ禍の21年に代表取締役に就任した。

 組織を束ねるマネジメント力は学生時代に培われた。中学、高校ではサッカー部に所属し、サッカーに打ち込んだという。

「技術的にはあまりうまくはなく、レギュラーになったことはありません。でも、法政大学に入ってから、高校のサッカー部の監督にコーチをやれって言われて、レギュラーにもなったことがないのに、母校のサッカー部のコーチになったんです。今、思うと、当時の監督は、作戦や戦術、チームを束ねる力というのを買ってくれたのかなと思いますね。どうやって選手のモチベーションを上げるのか、どうしたらチームと一体になってもらえるのか、そういう指導を心がけていました。それは今の仕事にもつながっていると思います」

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