ローランド ゴードン・レイゾン社長(1)日本を代表する楽器メーカー初の外国人社長と「演劇」

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 シンセサイザーやギターのエフェクター、電子ドラムなどで定評のある楽器メーカー、ローランド。実は売り上げの9割を海外が占めるグローバル企業でもある。そんな企業らしく、2022年から社長を務めるゴードン・レイゾン氏(58)はイギリス出身だ。演劇好きな若者は、いかにして「ゲームチェンジャー」を目指す日本企業のリーダーとなったのだろうか。

 レイゾン氏は1965年、イングランド南部、海沿いの小さな町で生まれた。2人の兄と姉がいる末っ子で、父親は工場の機械をメンテナンスする電気工、母親は会計担当の事務員をしていたという。

「いろいろなグループの人をつなげるのが得意な子どもでした。だから友人が多かった」と、レイゾン氏は子ども時代を振り返る。

 小学校と高校で特に力を入れたのが演劇だった。年に1度公演があり、シェークスピアからミュージカルまでいろいろな芝居に取り組んだという。

「低学年のうちはセリフもないような端役しかもらえないのですが、学年が上になると、徐々に重要な役を任せられるようになる。演劇の魅力に引き込まれていきました」

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