万博協会は「責任者がどこにもいない」寄り合い所帯…会場建設現場の危機感が共有されず

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「『いのち輝く未来社会のデザイン』という大阪・関西万博のテーマと逆行しています」──。万博の会場建設に追われる作業員らの労働環境について、パビリオン設計を担当する1級建築士は、日刊ゲンダイにそう吐露した。

 来年4月の開幕を控え、建設業界の慢性的な人手不足と各種パビリオンの工期遅れのせいで、現場作業員は残業を強いられている。問題は、予定通りの開催をゴリ押しする国や日本国際博覧会協会(万博協会)、大阪府・市に、「労働災害が頻発しかねない」という現場の懸念が伝わっていないことだ。

 関西経済連合会の松本正義会長は先週9日、会見で「建設会社はけしからん」「万博を成功させようというコメントはどこにもない」などと怒りをにじませた。万博協会の副会長に名を連ねているクセに、強行開催の責任を棚に上げて建設業界に逆ギレするとは、一体、何様なのか。お門違いも甚だしい。

 パビリオン設計を担当する1級建築士がこう指摘する。

■共有されない現場の危機感

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