国税庁が国会議員に“納税手引書”を配布していた! 裏金は《「雑所得」で課税対象》と明記

公開日: 更新日:

 16日から確定申告が始まり、各地の税務署では自民党の“裏金議員”に対する怒りの声が納税者から上がっている。SNSでも一時、「#確定申告ボイコット」がトレンドワードに浮上した。

 政治資金は原則非課税だが、裏金が議員本人の収入と見なされれば所得税の課税対象だ。自民党内では裏金議員に納税させる案も浮上したというが、森山総務会長は15日に「政治資金として処理しているので、所得税は発生しない」と断言。納税を「党として検討することはあり得ない」と否定した。

■「政治資金における確定申告」

 だが、ちょっと待ってほしい。実は国税当局は毎年、国会議員らに政治資金の確定申告について説明する“納税手引書”ともいえる文書を渡しているというのだ。

 今年1月に配布された「令和5年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告について-政治資金に係る『雑所得』の計算等の概要-」には、しっかりこう書かれている。

<政党から受けた政治活動費や、個人、後援団体などの政治団体から受けた政治活動のための物品等による寄附などは「雑所得」の収入金額になりますので、所得金額の計算をする必要があります>

<「政治活動に係る『雑所得』」の金額は、年間の「政治資金収入」から「政治活動のために支出した費用」を控除した差額であり、課税対象となります>

 つまり、鍵のかかった引き出しで保管していようが金庫に入れていようが、使われなかった裏金は「政治資金」ではなく「雑所得」にあたり、確定申告する必要があるということ。単純な話だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  5. 5

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  1. 6

    「好感度ギャップ」がアダとなった永野芽郁、国分太一、チョコプラ松尾…“いい人”ほど何かを起こした時は激しく燃え上がる

  2. 7

    衆院定数削減の効果はせいぜい50億円…「そんなことより」自民党の内部留保210億円の衝撃!

  3. 8

    『サン!シャイン』終了は佐々木恭子アナにも責任が…フジ騒動で株を上げた大ベテランが“不評”のワケ

  4. 9

    ウエルシアとツルハが経営統合…親会社イオンの狙いは“グローバルドラッグチェーン”の実現か?

  5. 10

    今井達也の希望をクリアするメジャー5球団の名前は…大谷ドジャースは真っ先に“対象外"