株価一時1000円超え下落で「下げの催促相場」出現…出遅れ投資家には“絶好の買い場”なのか
株式市場の変調に「ようやく“買い場”がきた!」とほくそ笑む個人投資家が続出している。日経平均は今月4日に節目の4万円を突破。その後も勢いは衰えず、しばらく4万円台をキープしていたが、今週初めに一時1000円を超える下げを記録。市場からは「とうとうバブルがはじけた?」と懐疑的な見方が浮上する一方、「下落局面を待っていた」との声も。出遅れ投資家には朗報なのか?
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新NISAを申し込んだが、口座開設に数週間かかってしまい、その間に株価は急騰。日経平均は4万円台に高まり、せっかく口座開設したのに動けずにいた50代男性が言う。
「話題の新NISAを始めようと、ネット証券に申し込んだんですが、口座開設に必要なマイナンバー関連で戸惑って、そうこうしているうちに株価はどんどん上がってしまったんです。何だか買い時を逃してしまった感じで……」
日経平均がバブル期の最高値(3万8915円)をクリアしたあたりから、「買い時が分からない」と嘆く投資初心者は増えた。
株式格言に「押し目待ちに押し目なし」がある。株価の下落局面を待って買おうとするが、一向に下げが来なくて、結局、高値掴みをしてしまう――ということ。まさに、ちょっと前の株式市場だ。
「ずっと上昇を続ける相場は、初心者でなくても怖いものです。実際、4万円を超えたあたりから“下げの催促相場”が漂い始めていました。上昇の速度が速すぎた反動でもあります」(IMSアセットマネジメント代表・清水秀和氏)
■下値メドは3万5000円前後
こうなると、買い場探しが重要だ。この先、どこまで下がるのか。そこがポイントになってくる。
「チャート的な節目は3万7825円。そこを下回ると、今度は3万6195円です。その次は3万5000円台になります」(株式アナリスト・黒岩泰氏)
下落といっても、1日に2000円、3000円と下がるような大暴落のイメージは持たないほうがいいかもしれない。
「高値からの1割ダウンがいいところだと思います。4万円から1割下回ると3万6000円。もう少し下げたとしても3万5000円近辺でしょうね。このあたりが下値メドになると思っています」(清水秀和氏)
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