経団連首脳人事は「人物よりも企業」の色合いが一段と濃く…平岩、御手洗時代とは様変わり

公開日: 更新日:

 ソニーの国際性や好業績からいえば、もっと早く副会長になってよかった。でも、いまの十倉雅和会長(73)の前任で日立製作所出身の中西宏明氏が嫌がった、という話がある。企業間に何かあったのかな。それを十倉会長が「修復」を進めた観がある。

 経団連の諮問機関の審議員会の副議長を含め、財界人事がかつての「人物本位」から「企業本位」になったな。

 教養人だった東京電力の平岩外四会長が非製造業から例外的に会長に就き、財界活動で傍流だったキヤノンの御手洗冨士夫会長が事業の「選択と集中」で成果をみせて会長に選ばれるという「人物本位」は、「何をするだろうか?」との面白さがあった。平岩氏は政治献金の斡旋をやめたし、御手洗氏は首相の外遊に経済界も同行して「民」自らの力で諸外国との経済連携を広げた。

 「企業本位」なら、日本最大のトヨタ自動車から副会長が出ないのは、なおさら違和感がある。

 いや、早川茂・トヨタ自動車副会長(70)が副会長を4年やった後に副議長に残っている。社長経験はないが「トヨタ代表」だ。

 トヨタから見れば経団連も、その程度の重みだということか。

(構成=竜孝裕/ジャーナリスト)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  5. 5

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 8

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  4. 9

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

  5. 10

    沢口靖子も菅田将暉も大コケ不可避?フジテレビ秋ドラマ総崩れで局内戦々恐々…シニア狙いが外れた根深い事情