著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

WECARS(下)伊藤忠の狙いは自動車アフターマーケットの強化にあり

公開日: 更新日:

 この時、JWPと医薬品卸大手のメディパルホールディングスがスポンサーになり、両社が出資する合同会社が200億円を拠出。日医工は23年3月、上場廃止。合同会社の完全子会社となった。JWPが議決権の80%を握っており、メディパルを伊藤忠に置き換えれば、ビッグモーター(BM)の買収と同じ構図になる。

 伊藤忠がBMを買収した狙いはどこにあるのか。

 BMの主要事業を継承した新会社WECARS(ウィーカーズ)の田中慎二郎社長は、朝日新聞のインタビュー(5月24日付朝刊)で、「国内トップクラスの(整備工場の)設備が(買収の)決め手の一つだった」と語っている。

 この発言は伊藤忠の狙いが整備や中古車、部品・用品、保険など自動車アフターマーケットの事業拡大にあることを端的に示している。

 伊藤忠と伊藤忠エネクスは23年8月、リース車両のメンテナンス管理事業のナルネットコミュニケーションズ(愛知県春日井市)に、特別目的会社を通じて36%出資した。ナルネットは全国1万カ所を超える整備工場と提携。数万台の管理車両を持ち、詳細な整備データを持っているのが、伊藤忠には魅力的だった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  2. 2

    紗栄子にあって工藤静香にないものとは? 道休蓮vsKōki,「親の七光」モデルデビューが明暗分かれたワケ

  3. 3

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  4. 4

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  5. 5

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  1. 6

    永野芽郁×田中圭「不倫疑惑」騒動でダメージが大きいのはどっちだ?

  2. 7

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 8

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動

  4. 9

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 10

    永野芽郁がANNで“二股不倫”騒動を謝罪も、清純派イメージ崩壊危機…蒸し返される過去の奔放すぎる行状